シノブの謎を解く!呼び名、変異、そして猫の手現象とは?

目次

トキワシノブとダバリアの違いってなに?

ダバリアとして売られていたシノブ

お店では「シノブ科」の植物をまとめて「ダバリア」と呼ぶことがあるようです。

一方、「トキワシノブ」は「和名」です。

これを例えるなら、学名で「タンポポ」を「タラクサカム」と呼ぶのと似ています。
同じ植物だけど、名前の言い方が違うだけなんですね。

「タラクサカム」と言われても、パッと「タンポポ」の可愛らしい姿は思い浮かびませんよね?

こる

たらくさかむ?

まん丸

お魚のタラが草をかんでるの???

実はそれと同じで、お店で「トキワシノブ」として売られているものと、「ダバリア」として売られているものも、聞き慣れないとまったく違う植物に感じるかもしれません。

でも安心してください。呼び方が違うだけで、実際には同じ植物なんです!

野生化してたシノブを変な風に生ける
まん丸

紅葉しないからこれもトキワシノブじゃないかな?
野生化してたとこを更地になる場所から引っこ抜いてきたよ!

こる

まん丸、転んで汚れて帰ってきたね…

産地の違いで種類がかわることもある

「シノブ科」が「ダバリア」としてお店に並んでいることがわかりました。

でも実は、「ダバリア」とひと口に言っても、種類があるんです。
それが「和シノブ」と「西洋シノブ」です。

たとえるなら、「フィロデンドロン」と言われても、その中には山のように種類があるのと同じ感覚ですね!

こる

100均とかホームセンターじゃ「フィロデンドロン」でひとくくりだもんね!だけど葉っぱが個性ゆたかで違いがわかっちゃう!

まん丸

みんなかわいいから集めたくなって、マニアックな世界に入って行っちゃうんだよねぇ!

さて、下の写真がその「和シノブ」です。さっきまで紹介しいていた西洋シノブとは何がちがうかな?

吊りシノブ

「和シノブ」と「西洋シノブ」の違いについて、簡単に表にまとめてみました!

種類学名原産地耐寒性性質
シノブ
(和シノブ)
Davallia mariesii日本列島、朝鮮半島南部、中国、台湾強い落葉性:紅葉したり冬に葉を落とす
トキワシノブ
(西洋シノブ)
Davallia trichomanoidesマレーシアやや弱い常緑性:寒くなっても葉が緑色のまま

たとえば、日本原産の「和シノブ」は寒くなると紅葉したり、冬には葉を落とす性質があります。
一方、マレーシア原産の「西洋シノブ」は寒くなっても葉が緑色のまま。
だからこそ、名前に「永久」や「常緑」を意味する「トキワ(常盤)」がついているんです。

「え、そんなに違うの?」って思うかもしれませんが、育ててみるとこの違い、かなり大きいんです。
意識していないと、思わぬパニックを引き起こすかもしれません!

こる

冬になって「和シノブ」の葉っぱが黄色くなり、ポロポロ落ち始めたら…。「枯れちゃった!?」って、あせるよね!

まん丸

「和シノブ」の自然な性質だから安心してね!
落ち着いて春を待てば、また元気な葉っぱが出てくるからね!

それらの魅力については、過去記事も参照してくださるとうれしいです!

「石化シノブ」「猫の手シノブ」って何もの?

こちらが石化シノブちゃん

「石化シノブ」「猫の手シノブ」とは、トキワシノブの変異種です。
通常の根っことは違って、成長点がたくさんできてしまい、二股や三股に分かれるのが特徴です。

通常のトキワシノブ
石化したトキワシノブ

どうしてこうなるのか、正確な原因はまだわかっていませんが、遺伝や突然変異、病気やストレスなどが影響していると考えられています。

植物の世界では、こういった成長点が増えすぎる現象を「石化(forma monstruosus:モンストローサ)」と呼ぶそうです。
ちなみに、サボテン界隈ではこの現象が有名みたいですよ!

石化シノブのねっこの「猫の手」

「石化シノブ」が通常のトキワシノブとどう違うかというと、最大の特徴はその根っこの先っぽ!
通常のトキワシノブは、「ラビットフットファーン」という別名があるくらい、ふわふわしたウサギの足のような根っこが伸びますよね?

でも、「石化シノブ」の場合、このふわふわの根っこが二股や三股に分かれて、
猫ちゃんの手みたいな形になるんです!
これが「猫の手シノブ」という名前の由来なんですね。

さらによーく見ると、葉っぱにもその変異が現れることがあります。
通常とは違い、葉っぱの先端が二股に分かれているのがわかることも。
こんな細かい違いを見つけて楽しむのも、石化シノブの魅力です!

石化シノブは日本の伝統の植物

「石化シノブ」という名前、ちょっと珍しく聞こえるかもしれませんが、実は古くから日本で愛され、盆栽にもよく使われてきた伝統的なトキワシノブなんです。

花道の世界では、「石化エニシダ」や「石化ヤナギ」といった植物もあるそうです。これらも自然界の変異が評価され、人々に大切に育てられてきたものなんですね。

不思議なのは、もともとは自然界で「たまたま変わった形」に生まれた植物が、人々に気に入られて守られ続けてきたこと。
普通なら淘汰されてしまうかもしれない命が、何百年もかけて今も生き残っているなんて、すごいと思いませんか?


石化シノブが今も私たちの目の前にあるのは、きっと昔の人たちがその美しさや面白さを大切に思い、次の世代に残してくれたおかげです。

まん丸

植物達とのふしぎな縁だねぇ

こる

残してくれた人たちに感謝だねぇ!

あなたにぴったりの植物が見つかりますように🪴✨

ずっといっしょに暮らすため、ケアをしませんか?💦🪴

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