第二回 サトイモはいいぞ！｜葉柄ってなーんだ？

今回ご紹介するのは植物の部位「葉柄（ようへい）」のお話です。葉っぱのある植物にはほとんどある部位ですが

葉柄（ようへい）は葉っぱの付け根、刀でいう柄

日本刀の柄、手が滑らないように紐や糸がマキマキにされている部分がありますよね、あそこを「柄」と呼びます。「葉」が「刃」なら、その付け根の細くなったところが刀でいう「柄」「葉柄（ようへい）」ということです。
アロイドの場合、新しい葉っぱが柄の糸のようにマキマキにされて収まっている場所でもあります。本当は「葉鞘」と呼びたいところですが…これは植物の葉が茎を巻いたところの意味として使われていますので、あえて「葉柄」と呼ばせてください。
なので、アロイド（サトイモ科）の特徴、というよりも、葉っぱの生える植物の部位が「葉柄」という名前です。

葉っぱと茎の根元にある、開いたところが葉柄です。
言葉では伝わりにくいので、同じフィロデンドロンの横からと上からの2枚の写真をお見せします。

上から見た写真がこれ。緑色の茎の下の方が何やら、中華を食べるときに使うレンゲみたいな形に開いているのがわかるでしょうか？

アロイド（サトイモ科）は下の5点を繰り返して、成長していきます。

• 葉の下あたり、茎の部分が盛り上がってくる
• 巻いた状態で出てきた葉が、ゆっくりとほどけて葉になる
• 盛り上がったところから脱皮するように新しい葉があたまをもたげる
• 時間をかけて葉が広がっていく、ほとんどが元になった葉柄の葉よりも大きくなる
• 広がりきると新しい葉の下が盛り上がってきて、新しい葉が生えてくる

過去Xに投稿したフィロデンドロン・セロームという種類の新芽が生えてくる様子。
葉っぱが葉柄の皮に引っかかって、蝶の脱皮のようにゆっくりと展開していきました。

セロームの新芽が、まるで羽化する蝶のようにゆっくりと持ち上がっていく。
今日の夜か明日には、立ち上がったドリルが見れるかなー…
アロイドの葉柄にはロマンがつまってる！ pic.twitter.com/4S4dQN45Oh

— ボ谷こる@ボ谷HOUSE (@botaniko_56) June 28, 2024

ドリル状に展開する葉っぱがカッコいい！

大きく葉っぱを展開させることが多いアロイド。葉が巻いて展開する新芽は立派になりがち。
それをアロイドのファンはドリドリ巻いた立派な姿から「ドリル」と呼びます。
その天に向かって伸びる、姿はロマンをくすぐります！

うちの子は若い子ばかりなので、かわいらしいドリルしかないので、伝わりづらいかも。
年月を経て大きく成長したアロイドの植物はもう、鋭くて突き刺さりそうに見えます。ストレリチアという種類の子は葉っぱが分厚いので、特にスゴいドリルが見れるんです…私の場合ですが、ドリルの写真を見て育てようと決めた子が２種類いたりします。
それが次で紹介する「ストレリチア」と「ザミオフォーリア」という子です。

まとめ

• 葉柄は刀の柄のように新しい葉っぱを巻いておさめた、植物の部位
• アロイドファンが言う「ドリル」は天に向かって生える立派な新芽のこと！
• 生命力あふれるその姿にアロイドファンは魅了されているんだね！